最高裁判所第三小法廷 昭和24(れ)2979 判決
主 文
本件各上告を棄却する。
理 由
弁護人鍛治良作、同加藤行吉の上告趣旨は末尾添附別紙記載の通りであり、これ
に対する当裁判所の判断は次ぎの如くである。
第一点について。
統制が廃止されてもなお違反者は犯行当時の法条に従つて責任を負わなければな
らないこと当裁判所昭和二三年(れ)第八〇〇号事件同二五年一〇月一一日言渡大
法廷判決の判示する処である(右判示に対する裁判官井上登の少数意見も同判決記
載の通りである)それ故論旨は採用し難い。
第二点について。
原審挙示の証拠によれば原審の認定した事実を認め得ないことはない。従つて所
論は結局原審が適法に為した事実の認定を非難するに帰着し上告適法の理由となら
ない。
第三点について。
本件は旧刑訴の適用される事件で新刑訴三一九条第二項の適用はない。それ故同
条の趣旨により原判決の採証を非難するのは理由がない。その他所論被告人の供述
を証拠として採り得ない理由はなく原判決には採証の法則に違反した点はないから
論旨は採用し得ない。
第四点について。
論旨は特に原審の認定しない事実を主張しこれを前提としての立論であつて上告
適法の理由とならない。
第五点について。
酌量減刑をすると否とは事実審の裁量に委されて居る処である。所論は畢竟原審
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が適法に為した刑の量定を非難するに帰着しこれまた上告適法の理由とならない。
よつて旧刑訴四四六条に従つて主文の如く判決する。
右は裁判官井上登の前記少数意見の外全員一致の意見である。
検察官 岡本梅次郎関与
昭和二五年一二月一九日
最高裁判所第三小法廷
裁判長裁判官 長 谷 川 太 一 郎
裁判官 井 上 登
裁判官 島 保
裁判官 河 村 又 介
裁判官 穂 積 重 遠
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